☆拍手御礼小話*11☆
〜byブルマ〜
びっくりしたわ。
あの孫くんが、あたしよりも大きくなっちゃって。
「ブルマとじいちゃん、縮んじまったんじゃねぇのか?」
あたしと亀仙人さんを見てそんなボケたことを言っていたり、口紅つけてきたあたしの口に触ろうとしたり、そんなところは昔とちっとも変わってなかったけど。
―――――予想外だわ。
あのやたら強いけどチビで世間知らずな孫くんが、こんなにいい男になっちゃうなんてさ。
それよりもさらに驚いたのは、あの孫くんが。
パンパンしなきゃ男女の区別がつかなかった孫くんが。 女の子を連れてきたのよ! それも、すごい美少女を!!!
考えてみれば孫くんだってもう18歳になるのよね。
まぁ、恋愛の一つや二つ経験したっておかしくない年頃だけど。でも!
あの孫くんだけに信じられないのよね〜。
神様のところで一緒に修行してたっていうその子は、とても強そうには見えないし、むしろ華奢で細くて思わずこっちが守ってあげたくなっちゃうような女の子で。
確かにすごい美少女なんだけど、それよりもそのフワンとした雰囲気にとっても好感を覚えたわ。
それはあたしに限らずその場に居た全員が思っていたみたいだけど。
あたしもそうだけど、美人ってたいてい気取ってるもんじゃない?
まわりはちやほやしてくれるし、男は履いて捨てるほど寄ってくるし。
そのあたりでふつう自分を美人として意識して、それなりに高飛車になるわけよ。
でもその子ってば、きっと自分が可愛いことがわかっていないのね。ゼンゼン自分を飾ろうとしないし、根っからの純真無垢って感じ。もうちょっと警戒しないと危ないんじゃないかしら?ってくらい、人を疑おうとしないしねぇ。
そんな彼女のとなりに立つ孫くんは、わかりやすすぎるほど彼女にぞっこんな様子なのよ。
まぁ、わからなくもないわ。
女のあたしから見たって、その子の素のままの笑顔は魅力的だって思うから。
それに、フワフワ笑っているその子だって、孫くんを見る目は特別。
こっちも孫くんに負けず劣らずわかりやすいったらないわ。
どう見てもカップルにしか見えなかったんだけど。
そのあと来たヤムチャったら、三年ぶりに会ったあたしを無視してその子に見とれてたりするもんだから、アッタマきちゃってさ。
「まったく、三年ぶりに会ったっていうのに、『ただいま』の一言もないどころか孫くんの彼女に見惚れてるなんて、どういう神経してんのかしらね!!!」
そう言ったら。
孫くんたちは顔を真っ赤にして、付き合ってることを大否定したのよ。
――――――まったく、二人ともお子様なのね。
どう見ても両想いなのに、今一歩踏み出せないところなんか、ホント子供で笑っちゃうわよ。
でも、まぁ。 なんだかとっても初々しくて微笑ましいその様子が、なんだか十代の自分の恋愛感と重なっちゃって、思わず見守りたくなっちゃったわけよ。
というわけで、あたしは二人を応援するわ!

|