☆拍手御礼小話*3☆
……最初はね、悟空に逢えただけでものすごくカンゲキで、信じられないほど嬉しくて、名前を呼ばれたときなんかもー、死んだってイイって思えるくらい幸せだった。
それなのに。
いつの間にか、もっといっぱいおしゃべりしたくて、もっともっと悟空を知りたくて。挙句の果てにはわたしを好きになってもらいたい、なんて、思っちゃってた。
「う〜ん……」
その横顔を見ながら、わたしは腕を組み、自分の煩悩に厭きれてしまう。
わたしの視線を感じたのか、悟空がこっちに顔を向けた。
「どうした?」
その柔らかい声も、怪訝そうに首をかしげるしぐさも、漆黒の澄んだ瞳も。
――――――全部、「わたしだけ」のものだったらなぁ、なんて。
わたしはこんなにも独占欲が強かったのかと、今更ながら感じてしまう。
『恋をすると綺麗になる』っていうけど、この心のモヤモヤは、どう考えたって綺麗なものじゃないし、むしろドロドロしてて。
「あ〜、もう!!わたしってすごい欲張り!!!しかも超キタナイ!!!」
「はぁ!?!?」
我慢できずに叫んだら、悟空がビクッとなった。
「あ、ごめん」
ビックリさせちゃったことを謝ったら、悟空はいつものごとくわたしの大好きなお日様の笑顔を披露してくれた。
それだけだってもう、完全にやられてしまうのに。
「別にいいけど。…それより、おめぇ、キタナクねぇよ。オラさぁ、そういうのよくわかんねぇんだけど、おめぇはキレイに見えるし、可愛いと思うんだよな」
……え?え!?えぇーーー!?!?!?
マジですか!? マジで言ってるんですか、悟空さん!?!?!?
自分でもゼッタイ真っ赤だとわかるくらい顔が熱いけど、いきおいで悟空に視線をやると、彼は照れたみたいにポリポリと頬っぺたを掻いていて。
な、なにか!! なにか言わなきゃ!!!
と、そんなふうに切羽詰ったわたしは。
「う、うううう嬉しい!デス!!! わたしも、悟空はかっこいいと思います!!!」
なんて、本音を丁寧語で叫んでしまった///
そしたら、悟空はわたしに負けないくらい顔を赤く染めて。
だから、わたしは少〜し、期待してもイイかな、なんて思ってしまいました///

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