「下界の教会というものは、こんな感じだったと思うのだが………どうであろう、ミスター・ポポ?」
神殿の一室で、神がその不思議な力を駆使して教会の内装を作る。
「神様、あの二人、場所なんか気にしないと、思う」
なぜか必死な神の様子に、ミスター・ポポが引きつりながらそう答えれば、神はキッとポポをにらみ。
「そうはいかん。あやつらの結婚式の神父は、この私なのだ。下界の神父になど負けられんのだ。そうだ!服もなんとかしなければ……ミスター・ポポ!おぬしもいつまでもそんな格好をしておらんで、人間界で言うところの『正装』とやらをするのだ!なにせおぬし、の親代わりであろう」
「か、神様、落ち着いて……」
あたふたと落ち着かない神を宥めながら、ポポは密かに小さくため息をついた。
第十一章:結婚式
「あら孫くん、けっこう似合うじゃないの、その格好」
神が神殿での結婚式を了承してから小一時間。
すっかり着替えの終わった男性陣が「女の支度は遅いよな〜」と苦笑しながら待っているところに、シルバーのスパンコールドレスを着たブルマが登場した。
ビスチェタイプのロングスカートにはきわどい位置までスリットが入っていて、お色気満点のそのドレスを妖艶に着こなすブルマに、男衆の視線が集まる。
コイツやっぱ、顔とスタイルは絶品だ……///
デレッとした顔を向けられたブルマは、見られ慣れているせいかそんな視線を軽く無視して、白のタキシードに白のネクタイをした悟空の正装を見てにんまりと笑った。
「そっか?なんか窮屈だなぁ…。それよりブルマ、はまだか?」
「もう少し待ってて、今ランチさんが髪をセットしてくれてるわ。それで終わりよ。……それより、ポポさんは?」
庭を見回したが姿が見えないミスター・ポポの居場所を聞けば、みんながみんな首をかしげる。
「神様と一緒に神殿に入ってったきり、出てこねぇけど………」
「おい、おまえたち、式の準備、できた。ポポに、ついて来い」
噂をすれば影、とはよく言ったもの。悟空が言いかけた言葉をさえぎり、ミスター・ポポが神殿から姿を現して。
一同その声に振り返り――――――――――――そのまま言葉を失った。
ミスターポポは、黒いサテンの燕尾服に真っ白なYシャツ、そして……極めつけは、その蝶ネクタイ。
(……どう反応していいかわからない…………)
あまりのショックに呆然とミスター・ポポのいでたちを眺めるほかない仲間たちの中、場の空気を読まずにプッと吹き出したのが約一名。
「アハハハハハ!!!!!なんだよミスター・ポポ、その格好!!!」
腹を抱えて笑うのは、主役の一人・孫悟空その人で。
いっくら親しいかといって、いくら親近感を覚えてるからといって、親しき仲にも礼儀あり、って言葉があるだろう。多分彼は彼なりに頑張って正装したのだ。それを爆笑するのはあまりにも失礼だ。
「ば、バカ悟空!笑ってんじゃねぇよ!!」
一番近くにいたクリリンが、慌てて悟空の口を塞ぐ。
仮にも神様の付き人になんて失礼なことを…と思っての行為だったのだが、ミスター・ポポはそれを軽く制し、ハァ、と盛大にため息をついた。
「おかしいの、わかってる。神様が、張り切って、この格好にした」
―――――――――…………………不憫な。
思わず哀れみの視線を送ってしまう面々に、ポポは軽く咳払いをして、くるりと神殿の入り口のほうに向き直る。
「とにかく、ついて来い」
で、ミスター・ポポに案内されて、神殿の一室に招かれた皆々様方。
一歩その部屋に足を踏み入れれば、そこはどこから見ても立派な教会で。
「……………へぇ。立派な礼拝堂があるじゃないの」
感心したように呟くブルマの言葉に、みんなが頷く。
「い、いや、即席で今作ったのだが…なにか変ではないかな?」
そうお伺いを立ててきたこの神殿の主・神は。
牧師よろしく白装束を纏い、礼拝堂の一番奥に佇んでいたりして。
――――――地球の神ともあろうお方が、ここまで形にこだわるとは。
い、いや、それもこれも、悟空と可愛さからここまでやったワケだしそもそも自分たちがここで挙式をしたいと提案したワケであって、とにもかくにもとりあえず立派な教会で本場もんの神(格好はおかしいが)の前で式を挙げることには変わりはないんだし!
そんな思考が仲間たちのアタマの中を風の如く吹き抜けていく………。
「い、いやいや、少しもおかしくなんかありませんぞ。即席でここまでのものを御造りになられるとは、さすがに神様ですじゃ」
いち早く気を取り直した亀仙人の言に、我に返った仲間たちも少々不本意ながらも同意する。
その様子に「そうか」と胸をなでおろす神が、なんだか可愛らしく見えてしまうのは、気のせいだろうか。
「と、とにかく……そう!ポポさんよ!ポポさんは一応ちゃんの父親役ってことでバージンロード歩いてもらわなくちゃならないんだから、あたしと一緒に来てちょうだい。神様は……その位置でOKね。みんなは席について!」
ぽかんと呆気にとられていたブルマが本来の目的を思い出し、てきぱきと指示を出し始める。
「ちょっと孫くん!新郎がみんなと一緒に座ってどうすんのよっ!あんたは神様の少し後ろで立ってなさい!」
「へ?なんで??」
「何でもいいのよ、そういう決まりなんだから」
「ふ〜ん」
この期に及んでいまだに天然ボケをぶちかました悟空だが、素直にブルマの命令に従って新郎の位置に立った。
「よし。あとはちゃんだけね。……じゃ、迎えに行ってくるから、楽しみに待っててねv」
ぱちんとウインクして、ブルマはミスター・ポポを従えて即席教会を出て行った。
一方こちらは髪の毛をランチに弄ってもらっていた新婦・。
すっかり着替えも済み、軽くブルマにお化粧してもらい、ついさっき頭も終わったところで。
「ブルマさん、遅いですね」
「うん…。ポポさん、嫌がってるのかなぁ。だったらわたし、一人で歩いたっていいんだけどな」
ミスター・ポポにお父さん役をやってもらうといって出て行ったブルマだったけれど、天界人の彼が自分と一緒にバージンロードを歩いている姿を想像すると、どうにも可笑しくて笑ってしまう。
「おっ待たせ〜。ポポさん連れてきたわよ」
クスクス笑っていたところにブルマが戻ってきて、その後ろから姿を現したミスター・ポポを見て、の目が点になった。
「―――――――……どうしたのポポさん、その格好」
目を丸くするに、軽くため息をつきながら「神様が…」と説明しようとしたミスター・ポポだったのだが。
目の前に立つ彼女の姿に、一瞬言葉を失った。
「ポポさん?」
めったに感情を表に出さないミスター・ポポが、明らかに自分を見て固まった。
それを不思議そうに首をかしげて聞き返すに、ポポは娘を送り出す父親とは、こんな気分なのかもしれない…となんとなく思ってしまう。
手塩にかけて育てた娘が、今目の前で信じられなくらいに綺麗に輝いていて、それを嬉しいと思う反面、ほかの男のもとに嫁いで行ってしまう……言いようのない寂しさ。
「、とても、綺麗」
ポポの言葉にきょとんとして、それからポポッと頬っぺたを染める。
「そりゃそうよ。なんせこのあたしがちゃんに一番似合うドレス選んだんだし、メイクだってしたんですからね」
胸を張るブルマに軽く苦笑する。
「ありがとう、ポポさん。ブルマさんも、本当にありがとう。ブルマさんいなかったら、きっと結婚式なんて挙げなかったから。すごく…すごぉく感謝してます」
褒めてくれたミスター・ポポにお礼を言って、それから心の底からの感謝をブルマに伝える。
「それから、ランチさんも。髪の毛、ありがとうございました」
ひとしきりお礼を言い終わったに、ブルマが艶やかに笑いかけ。
「それじゃ、男どもの度肝を抜きに行くわよっ!」
と、それはもうノリノリに言い放ち、とランチは顔を見合わせてにっこり笑い合う。
ミスター・ポポは、男どもどころか、神の度肝をも抜きそうなほど綺麗になったを目を細めて眺めていた。
というわけで、礼拝堂に戻ってきたブルマは、その扉の前に立ち。
「ほらちゃん、ポポさんと腕組んで!」
「な、なんか照れるな〜///」
赤くなりながら「失礼します」なんて言ってミスター・ポポと腕を組んだを確認する。
「じゃ、ドア開けるわよ」
「うぅ〜、なんか緊張してきた」
「大丈夫ですよ、さんとっても綺麗ですわ」
そんな会話を終えたあと、ブルマとランチが礼拝堂のドアをゆっくり開け放ち、そのまま空いている席に着く。
ドアが開いたと同時に自分に集まってきた視線に更に緊張するの腕を、ミスター・ポポが優しくたたいた。
「、歩く」
「は、はい」
緊張のあまりうつむきがちに、ミスター・ポポとゆっくりバージンロードを歩くの姿に、誰もが言葉もなく目を奪われていた。
オフショルダーのウエディングドレスは、胸と背中を広めにカットしてあって、その可愛らしいイメージがにぴったりで。ウエストからふんわりと広がったその華やかなライン。歩くたびについてくるレースの裾。ベールに包まれたその姿。
白一色のそのドレスが、こんなにも美しく映えるとは。
美少女だとは思っていたが、服を変えただけでここまで極められるものなのか。
となりを歩くミスター・ポポの奇怪な格好が目に入らないほど、あまりに美麗なの様に全員が全員釘付けになり、そんな様子をさぞや満足そうに笑うブルマ。
バージンロードの終わりに立っていた悟空に、ミスター・ポポがの腕を解いてその手を託し。
「を、頼んだぞ」
本当の父親の気分でそう告げれば、悟空は珍しく神妙な顔でこっくりと頷き、の手を取った。
瞬間、ベールの隙間から見えたのふんわりとした笑顔。
少し頬を染め、はにかんだようなその笑顔を見て、悟空の鼓動が一気に早くなる。
「悟空、カッコいいね、その格好」
小さく呟くの言葉に、悟空はちょっと笑って。
「のほうが、すっげぇ綺麗だぞ。反則だ」
周りに聞こえないように耳元で囁けば、嬉しそうに顔を綻ばせて、声を出さずに「ありがとう」と唇を動かした。
一方神はといえば。
登場時から、神が言うのは少しおかしいかもしれないが、その神々しい美しさに意識を囚われてしまっていた。
清楚な彼女の様があまりに眩しくて、悟空と手を取り合って神父たる自分の前に歩いてきたにもかかわらず、考えていたセリフがすっかりと抜け落ちてしまった。
「「神様………」」
あまりの長い沈黙に、悟空とが揃って小さく神に話しかけるまで、呆然とその姿に見入ってしまっていたのだが、はっと我に返り、しっかりせねば、と軽く咳払いをする。
「そ、それではこれより、孫悟空との結婚式を行う」
はらはらとその様子を見守っていたミスター・ポポが、神が言葉を発したことに密かに胸をなでおろした。
「孫悟空。汝は今この時より、を妻とし、健やかなる時も病める時も、喜びの時も悲しみの時も、富める時も貧しい時も、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」
何とかかんとか思い出し、なるべく平静を保って神父のセリフを発すれば、まっすぐに返ってくる悟空の漆黒の澄んだ瞳。
「はい、誓います」
初めて聞いたかもしれない、悟空の敬語。
繋いだ手に軽く力をこめてそういった悟空の言葉に、は泣きそうなほど幸せを感じてしまう。
「。汝は今この時より、孫悟空を夫とし、健やかなる時も病める時も、喜びの時も悲しみの時も、富める時も貧しい時も、これを愛し、これを敬い、これを慰め、これを助け、その命ある限り、真心を尽くすことを誓いますか?」
悟空の手をきゅっと握り返し、神の目をひたと見つめて、は柔らかく笑った。
「はい、誓います」
命がなくなったって、あの世に行ったって、ずっとずっと愛してる。
そんなふうに思ってしまう自分は、ちょっとやばいのかもしれないなぁ、なんて思いながら。
「それでは、指輪の交換を………」
「「指輪!?!?!?」」
そんなの用意してない!と声を合わせて素っ頓狂な声を上げる新郎新婦に、今までいい雰囲気だった会場内の緊張感が消えた。やっぱりこいつら、天然マジボケカップルだ、と苦笑とため息が混じりあう中。
「安心せい。指輪は私からの贈り物だ。地球を救ってくれた孫への礼と、哀しませてしまったへの詫びに。そして、私の魂を救ってくれた二人に」
神がひとつの箱を取り出し、その蓋を取る。
そこには、一対のシルバーリング。
「さあ、それぞれの指に」
促され、悟空とは向き合った。
悟空がの白いグローブを外し、その左手の薬指にそれをはめ、それからが悟空の左手の薬指にリングをはめる。
「それでは最後に、誓いのキスを」
待ってました!!!!!
二人の生ちゅーを見るのは初めてというわけではないが。
心の準備もなくやらかされるのと、「さあ、してください」と言ってするのとでは、気分的にまったく違う。
皆々様の好奇の視線が今、二人に集中していた。
その視線の先の二人はといえば。
悟空は人前がどうのとかはあまり考えないので、今目の前にいるものすごく綺麗になった愛しい相手とキスをするのは嬉しいことこの上ないのだが。
ベールを捲って露わになったの顔は、真っ赤になっていっぱいいっぱいで。
普通の精神状態で、正常に作動している理性の中で、こんな人前でキスするなんて…ちょっとムリ!
とでも思っているのだろう。切羽詰った顔で上目遣いに見上げてくるが、昔も今も変わらず愛しい。
じぃっと仲間たちが食い入るように見つめる中。
の意を解した悟空がにっと笑って、その頬を両手で包み、そっと。
―――――――――その額に口付けた。
察しの悪い悟空が自分の気持ちに気づいてくれて、思いやってくれた。
額に感じる温かくて柔らかい感触に、の胸がいっぱいになる。もう既に溢れるくらいいっぱいなのに、際限なく留まらない、悟空への想い。
外野からの反則だ!!!!!というような不服そうな視線はこの際スルーして。
「神の御名において、二人を夫婦と認めます」
神の言葉に、クスリと笑いあう二人のほのぼのした空気。
見ている側からも一目でわかる、お互いを一番に想いあっている柔らかな視線が交わっていて。
その様子に毒気を抜かれ、とりあえず反則は認めてやろうと寛容に思う仲間たちから、拍手が沸き起こった。
「しっかし、ウケたよな〜、神様の牧師衣装と、ミスター・ポポの正装」
「あ、あれはあれで、きっと必死だったんですよ。別に形にこだわらなくたってよかったのに」
式が終わって。
神とミスター・ポポにお礼を言って、ついでに「幸せになります」宣言もかまして。
戻ってまいりました、カプセルコーポレーション。
結婚パーティーと称したドンチャン騒ぎの中、クリリンが頓珍漢な天界人二人の衣装を思い出して笑っているのを、確かにおかしかったと思いながらもとりあえず庇い立てをする。
「いやぁ、でもマジで綺麗だったよ、ちゃん。オレも結婚したくなってきたなぁ」
ヤムチャが何気なさを装いそう言って、ブルマにちらりと視線を流すものの。
「でっしょー?もう、ちゃんてば飾れば飾るだけ可愛くなるんだもの。あたしの専属着せ替え人形ねぇ」
『結婚したい』という言葉を軽くスルーしての頭をぐりぐりかき回すブルマの言葉に、がっくりと肩を落とすヤムチャ。
「とにかくじゃ、悟空もちゃんも、幸せになるんじゃよ。羨ましいがのう、ここはひとつ大人になって、二人の幸福を願っておるからの」
「……とかいいながら、お尻触ろうとしないでくださいね、亀仙人さん」
「じっちゃん、触ったら、オラじっちゃんでも許さねぇぞ」
立派なことを言いながら伸びてきた手を軽く払って、が亀仙人ににっこり笑いかけ、悟空が般若の笑顔を向ける。
「ほら天津飯、今日はめでたい席だ!飲め!!」
いつの間にやらくしゃみをしたらしい金髪ランチが、天津飯にお酒を進めたりなんかして、それにたじたじと答えるうぶな天津飯。………てゆうか。
「―――――――――なぁ、天津飯&餃子のコンビ」
ふと思い出したようにヤムチャがその二人に視線を向ける。
そういや、この二人は無知な悟空をほったらかして逃げ出したっけなぁ、と唐突にあのときの記憶がよみがえる。
「おまえら、あれからオレたち……てゆうか、オレがどんだけ苦労したか、わかってんのか!?!?」
「い、いや悪かった!だが、あの場にオレがいても孫に教えられることなんかなかった!」
「ボク、天さんについて行っただけ。それよりヤムチャ、振られたからって天さんに当たるの、よくない」
「なんだとこのヤロウ!!!」
「あ〜も〜喧嘩すんなよこんなときに!!!」
「そうですよヤムチャ様。お気持ちはわかりますが…」
「プーアル!相棒のおまえがなんでこんなエロブタの肩を持つんだよ!!!」
そんなこんなな大騒ぎが続いて。
「では、まったく孫くんにくれてやるには惜しいけど、ちゃんが孫くんのこと好きじゃどうしようもないので、ここは絶対にちゃんを幸せにするってのを条件に、二人の結婚を認めるってことでいいわよね?」
再確認のブルマの声が入ったのは、料理もお酒も大方なくなった夜半過ぎ。
全員がその意見に頷いた。
「そういうわけだから悟空、ちゃん泣かせたら即離婚だからな」
「そうなったあかつきには、是非カメハウスに……」
「何言ってんのよエロジジイ。そうなったらうちで引き取るに決まってるじゃないの!ねぇちゃん」
なんだか『悟空と別れたら』が前提でそんないい合いを始めるクリリン、亀仙人、ブルマを、引きつった顔で見ながら。
「てゆうか、結婚式のすぐあとに離婚話もどうかと……」
「そうだよな〜。オラはのこと幸せにしてえし、が離婚してえっつったってぜってぇしねえぞ」
「わたしが離婚したいなんて言うわけないじゃん。悟空といるだけで幸せだよ」
いつの間にかのろけだす二人に、周りからは深いため息が聞こえ。
「はいはいはい、ごちそうさま。そういうわけだから、幸せになんなさいよ」
呆れたようなブルマの言葉に、悟空とはその場の面々を視野におさめると、ガバッと頭を下げた。
「みんな、今日は、サンキューな。それと、クリリン、ヤムチャ、じっちゃん、いろいろ教えてくれて助かったぞ」
「本当に、いろいろとありがとうございました。幸せになるから、心配しないでくださいね〜」
二人の様子に、仲間たちの顔には自然笑みが浮かんでしまう。
この先どうなるかはわからないけれど、二人とも自分たちの大切な友人には変わりないから。
――――――――――――幸せに、なって。
連れ立って帰っていく二人の背中を見送りながら、胸の内は全員ひとつだった。
余談。
神「そんなにおかしかっただろうか、あの牧師の衣装」
ポポ「神様、まだマシ。ポポのほうが、ひどかった」
神「そうであったか?しかし、神父の役はしっかりこなせていたであろう?」
ポポ「はい、神様、頑張った」
神「うむ…。こんなに緊張したのは久しぶりだ。神にここまでさせたのだ、あの二人には幸せになってもらわんと」
ポポ「あの二人なら、大丈夫」
天界で、彼らのドンチャン騒ぎを垣間見ながら、神とミスター・ポポも二人の門出を祝福していた。
というわけで(どういうわけ???)、結婚式を挙げました。
引っ張ってたのに、こんなので大っ変申し訳ありませんっした〜!!!(逃走)

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